今年も例外なく、それは突如として始まった。

たいていの場合「梅あるけど、いりますか？」の連絡がスタートの合図である。

これを口火に怒涛のように忙しい時期がやってくる。

そうです、梅仕事の季節です。

梅を水につけてアクをとって、

ひとつひとつ丁寧に竹串でヘタを取り、

加工内容によっては梅に穴をあけていく。

一度に３～５キロの大量の梅と対決している私は

この下準備の段階で、とてつもなく面倒である。

さらに、とにかく急がねば、痛みが生じてしまうリスクもあれば

次の食事の支度までにテーブルをクリアにする必要もある。

なんといっても旬は待ってくれない。控えの梅たちも待っている。

あぁ忙しい。この時ばかりは、文字通り心を亡くしている状態かもしれない。

この面倒を解消しようとヘタを取らずチャレンジした年もあったが

実食の際に口に残る感じがいけなかった。

調理の面倒を省いて、口の中が面倒になったという

大どんでん返しをくらった惨敗の年だった。

何度も言うが、とにかく梅仕事とは忙しさと面倒との戦いだ。

だけど、この戦いに毎年果敢に挑むのには理由がある。

それはシンプルに「美味しい」から。

面倒や忙しさに対し、美味しいが圧倒的大勝利を収めるのである。

そのまま口に入れるもよし。

お菓子や料理にアレンジして食べるもよし。

年月をかけて熟成させ、味わいの変化を楽しむのもよし。

ノンストップうめぇ！である。

今年、私が挑んだ梅仕事は

・黒糖梅シロップ

・スパイス梅シロップ

・アガベ梅

・梅ジャム

・梅の甘露煮

・アールグレイ　紅茶梅甘露煮

・ウーロン　お茶梅甘露煮

・ルイボスティー　甘露煮

・梅シロップと昆布の調味料

自家製シロップやジャムで作るゼリーやアイスは、さわやかな味わいで体に優しく

娘らは「これママが作ったの！？すごーい！」とキラキラしたまなざしで、もっと頂戴が止まらないでいる。

冷蔵庫の奥で発掘された　いつぞやの梅干しは

ぬか床ならぬ、梅床でキュウリや大根の漬物を作った。

さらに、いつかコラムでも取り上げたいと思っているが

「手土産文化」のあるココ（新見）では

おすそ分けやお土産をくださる方へ

返礼として、あるいは自らもお土産として自家製の梅の加工品を手渡している。

ちなみに一般的に梅を入手するには、スーパーだが

新見暮らし「ならでは」の梅の入手手段としては

・ご近所さんやお友達から　頂戴する

・自分の自宅に梅の木があれば　収穫する

・JAなどの産直市場で　購入する

・岡山県立新見高等学校の梅販売時期に　購入する

などが思いつく

今年、初めて友人経由で新見高校の梅を買わせていただいたが

大粒で肉厚、甘酸っぱくてとても美味しく仕上がった！

来年もご縁があれば、ぜひ購入したい。

さぁ今年の梅仕事も終盤。

ここからは、出来上がった加工品をいかにアレンジして楽しむか

うめぇ妄想レシピが巡って止まらない（体重も止まらない）