新見市地域おこし協力隊リレー企画「協力隊通信」
(更新)
Written by Ichitake

「仕事」をする上で重要なのは「スピード」。
そんな言葉が社会に広がっていた昭和~平成から、私も含め多くの企業戦士たち(と、かつては表現されてました。)は、色々な時間を削って事業成果を上げていくことに奔走していた(している)と思います。
そしてある日、身体を壊すなどして、ハタと気づくのですね。
「時間」とは「命」そのものであるということに。
「50歳の岐路」とも言われたりますが、孔子の論語の中にある言葉では、「五十にして天命を知る」というところでしょうか。
40代後半になってから、ある日、ふとこんな計算をしたことがあります。
人生をひとまず80年として、これを秒数に換算すると、2,524,608,000秒。
これは眠らない前提ですが、平均寿命80歳と見たら、約25億秒・・・これが「命」そのものということですね。
「スピード」を上げて過ごす暮らしは、正にこの命そのものをひたすら駆け抜ける感じでしょうか。
みなさんは、大好きなものや、美味しいものを、ばばばばばっ!と食べますか?
私は本当はじっくりと味わって食べたい派なのですが、実はここまでの人生はそれを選択してきませんでした。
ところが、命を秒数で捉えると、同じ1秒でも、意識なく流れる1秒と、味わっている1秒とは、同じ時間の長さでもちょっと違うと感じるようになったのです。
4月から、本当に「ご縁があって」としか言いようがない流れで、この新見市に移住してきました。
今、お借りしている家がある場所は、周りには田と山と小川・・・といったところで住居も見える範囲では6軒ほど。
本当にのどかなところに住ませていただいています。
空き家だったので、いろいろ住み始めてわかる住環境の課題はありました。
虫、小動物、水道、等々。
これまでの暮らしではありえなかった体験もしながら、ゆっくりと順応して行ってます。
ねずみがまとめて4匹出てきたときは、さすがにドラえもんの気持ちがわかったような気がします。
居間を走るねずみたち。あれは衝撃でした。笑
おかげさまで協力隊の活動としては、4月早々からいろいろお声がかかって、思わずまた「スピード重要!」の旗を掲げて走ってしまいそうでしたが、この新見の自然は、そこに歯止めをかけてくれたりします。
例えば、「その前に草刈だろ」とか。

帰宅すると「玄関の主」が訴えてくるとか。

走りかけた私を止めてくれる自然にはとても感謝しています。笑
また、炭火を使うのが好きで、こちらに来てからは、特にお休みの日でなくても、小さな炭火を起こしたりしています。
それで焼くとただの「メザシ」がゴチソウな「メザシ」になるので。
火を起こし、魚を焼いて、ジュウジュウと言っているまま、アチアチと食べる。
この過程を含めた時間は、自分にとっては「豊かな時間の過ごし方」になっていたりします。
香りが周辺に広がり、まだかまだかと焼き上りを待つ空腹時間。
「煙でごはんが食べられるのは焼肉だけではないな」とか考えながら、できあがりを味わうまで、実に濃密な1秒1秒を過ごしている感覚です。

「たかだか、めざしを炭火で焼くだけで何を言ってるのだ?」
と、笑われるかもしれませんが。
人それぞれに大切にしている価値観があるので、「スピード」感のある暮らしが悪いというつもりもなく、
つまりは、「自分が大切にしたいことを、ちゃんと『大切にする』暮らし」
・・・それを人それぞれが選択していけば良いのかなと。
そうすると日常がとても多彩な選択肢にあふれていることにも気づいていくのですが、それがまたおもしろいですね。
炭火がお好きでしたら、千屋牛ももちろん美味しいのはわかっていますので、よかったら一度、メザシを焼いてみてください。
「おじいちゃん、おばあちゃんより前の時代は、それが当たり前の暮らしだった」と感じながら食べるひと口目のメザシ。
抜群に美味しいので、ごはん好きな方は左手にお茶碗のご準備をお忘れなく。
私は周りには家が少ないことをいいことに、そのひと口目で、
「うおおおおおおおお!」と田と山に向かって叫んで(そこまでは大きくないですが)、ビールをググイっと飲み干し、隣に女優さんいたら、これはビールCMだなと妄想しつつ、いかにもミドルエイジ的なシンプルな幸せを感じました。
さて、
次回は、せっかく食と農に関する活動をしていますので、そんな食や農、そして自然に関するお話を綴っていきたいと思いますので、よかったらお付き合いくださいませ。
-了-
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協力隊としてのいろんな活動シーンや、新見暮らしのアレコレ話を抜粋して上げて行きます。

市竹 裕 隊員
生まれは山口県。奈良県から移住。2000年にIT企業を設立以来、関西エリアを中心に事業展開し、様々な業種・企業との取引や人脈を構築して現在に至る。
新見市には一個人として移住を決め、これまでの経歴が地域貢献になるならと協力隊として応募し着任。食と農に関する生産者の課題リサーチとともに解決策のアドバイスや販路開拓支援を行っている。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。